以下の説明は原則として個人用の Gmail を中心に記述します。
Google Workspace の場合、管理者の設定に依存します。
- Gmail に POP3/IMAP/SMTP で接続する
Eimei AntiSpam は OAuth 認証に対応していない為、
2 段階認証の有効化とアプリパスワードの利用が必須です。
参考) 2 段階認証プロセスを有効にする
https://support.google.com/accounts/answer/185839
参考) アプリ パスワードでログインする
https://support.google.com/mail/answer/185833
- Gmail を POP3 で利用する
Gmail 側で POP アクセスの設定が必要です。
参考) POP を使用して... Gmail のメールを読む
https://support.google.com/mail/answer/7104828
Gmail の POP アクセスには通常モードと最新モードがあります。
ユーザーID の設定が [example@gmail.com] なら通常モード、
[recent:example@gmail.com] なら最新モードとなります。
通常モードには POP3 の標準規格とは異なる特徴があります。
・一度の POP アクセスで列挙されるメールは 250 スレッド分である
(一度に全てのメールを列挙することはできない)
・POP で受信したメールは次回以降の POP アクセスでは列挙されない
(別のクライアントを使っても列挙されない)
その為、事前に Eimei AntiSpam で迷惑メールを削除してから、
残ったメールをメールソフトで受信する、という運用は困難です。
また、削除漏れがあっても後から手動で削除することはできません。
ローカルメールボックス (LMB) 経由で許可対象のメールを受信する、
という運用にも様々な問題があります。
最新モードには以下のような特徴があります。
・アクセス対象が過去 30 日間のメールに限られる
・削除したメールは Gmail の [ゴミ箱] に移動する
Eimei AntiSpam が想定している本来の挙動とは異なりますが、
新規の迷惑メールを Gmail の [ゴミ箱] に移動することは可能です。
参考) Gmail での POP の仕組み
https://support.google.com/a/answer/6089246
POP3 の標準規格は複数のフォルダの存在を想定していない為、
Eimei AntiSpam の検査対象はデフォルトの保存先フォルダのみです。
その他のフォルダに保存されているメールは検査できません。
- Gmail を IMAP で利用する
個人用の Gmail の IMAP アクセスは常に有効化されていますが、
Gmail の IMAP アクセスには標準規格とは異なる特徴がある為、
メールの削除に関して Gmail 側での設定が必要だと思われます。
・IMAP のメールを削除するようマークを付けた場合 → 自動消去オフ
・最後に表示された IMAP フォルダからメールを削除/消去するよう
マークを付けた場合 → メールを今すぐ完全に削除する
参考) niw.at - GmailのIMAP設定画面が難解すぎて生きるのが辛い
https://www.niw.at/archives/blog/13675914439
Eimei AntiSpam のIMAP対応は限定的で、検査対象は INBOX のみです。
その他のフォルダに保存されているメールは検査できません。
- Gmail の POP3/IMAP/SMTP の設定値
受信 (POP3) サーバー : [pop.gmail.com]
ポート番号 : [995]
ユーザーID : [recent:(メールアドレス)] ※最新モード
メールパスワード : [(アプリパスワード)]
認証方式 : [o] USER/PASS [ ] APOP
接続の保護 (SSL/TLS) : [SSL/TLS] [AUTO] [v] 証明書を検証する
受信 (IMAP) サーバー : [imap.gmail.com]
ポート番号 : [993]
ユーザーID : [(メールアドレス)]
メールパスワード : [(アプリパスワード)]
認証方式 : [v] DIGEST-MD5 [v] CRAM-MD5 [v] LOGIN [v] PLAIN
接続の保護 (SSL/TLS) : [SSL/TLS] [AUTO] [v] 証明書を検証する
送信 (SMTP) サーバー : [smtp.gmail.com]
ポート番号 : [587]
ユーザーID : [(メールアドレス)]
メールパスワード : [(アプリパスワード)]
認証方式 : [v] DIGEST-MD5 [v] CRAM-MD5 [v] LOGIN [v] PLAIN
接続の保護 (SSL/TLS) : [STARTTLS] [AUTO] [v] 証明書を検証する
- Google Workspace で利用する
Google Workspace では管理者が様々な制限を掛けることができます。
例えば、以下のような制限が考えられます。
・POP/IMAP の利用を禁止または制限する
・アプリパスワードの利用を禁止する
上記のような制限がある場合、Eimei AntiSpam は利用できません。
基本的には個人用の Gmail と同様の設定で良いと思われますが、
思い通りに設定できない場合、管理者に相談して下さい。
参考) ユーザーに対して POP と IMAP を有効または無効にする
https://support.google.com/a/answer/105694
参考) 管理者を確認する
https://support.google.com/a/users/answer/15593939